ごあいさつ

 この度、第10回次世代を担う若手医療薬科学シンポジウムを、2016年11月5日 (土)、6日 (日) の2日間、群馬県前橋市にて開催することとなりました。医療薬科学フィールドは、”臨床教育の重点化がなされた新教育体制を享受する学生たちの活躍する場”として、ますます注目されております。
 「次世代を担う若手医療薬科学シンポジウム」は、日本薬学会医療薬科学部会の活動の1つとして、学際的・国際的に活躍できる若手研究者の育成を目的としてスタートしました。第1〜3回までは、本部会の重鎮である山田勝士先生、高野幹久先生、大戸茂弘先生に実行委員長をお務めいただき、安定した助走が完了した後、第4回からは若手世話人へと実行委員長のバトンが渡され、企画・運営が行われてまいりました(第4回 楠原洋之先生、第5回 永井 拓先生、第6回 大河原賢一先生、第7回 立川正憲先生、第8回 首藤 剛先生、第9回 佐藤洋美先生)。

 10年目の節目を迎えた本年度のシンポジウムは、「医療薬科学は患者さんのためにある」ことを改めて意識し、「新たな医療の開発・発展を推し進めることが医療薬科学研究者の使命である」ことを改めて認識する良い機会と考え、「患者さんのための基礎臨床融合型医療薬科学研究の推進」をメインテーマとしました。
 若手研究者の発表を通じて基礎研究者と臨床薬剤師の自由な交流、相互作用を活性化し、そして参加者の皆様が各々の展望を熱く語り合うことで、”自らのvisionをより明確にし、より具体的な戦略を共有する場”にしたいと思います。
 高度医療の発展に伴い、医療現場は複数の課題が同時並行かつ多面的に生じており、その課題を克服するためには多分野の言語を積極的に理解し、迅速に全体像をとらえることが重要となります。
 本シンポジウムではまさに、薬理・病態・薬物動態・実務・疫学研究など、広域にわたってディスカッションが展開されるので、学際的な視点に立った柔軟な思考力が鍛えられます。
 予期せざる臨床課題から何を学び、どのように次の治療へ活かすのか、多様な患者の薬物感受性を予測し、どのように個別対策を立てられるのか、あるいは次世代の創薬へ何を還元していくのか。高くて薄い研究分野の壁を超えて、新鮮な出会いを求め、多角的な議論を酌み交わしていただけるように準備したいと考えております。

 皆様方におかれましては、是非、最新の研究成果をご発表・ご議論頂くとともに、最新情報を収集して、ご自身の研究にお役立ていただければと願っております。多くの皆様の参加をお待ちしております。


   実行委員長:荒木拓也(群馬大学大学院医学系研究科・医学部附属病院)
   副実行委員長:牛島健太郎(自治医科大学医学部)

   ポスターのダウンロードは、 こちら から。